CCNP ENARSI(300-410)は、CCNP Enterpriseのコンセントレーション試験の1つで、ルーティングとネットワークサービスを深く問う試験です。ENCORで学んだOSPF・EIGRP・BGPをさらに掘り下げ、再配送や経路制御、トラブルシューティングまで扱います。
この記事では、ENARSIの出題分野と比重を整理したうえで、合格までの勉強方法を手順に沿って解説します。
先に結論から
- ENARSIの勉強は「ENCORのルーティングの復習 → 分野ごとの理解 → 仮想環境での検証 → 問題演習」の順に進めます。
- 最も比重が大きいのは「レイヤー3技術」(35%)で、OSPF・EIGRP・BGP、再配送、経路制御が中心です。
- ENARSIはトラブルシューティングの問題が多いため、設定を覚えるだけでなく「なぜ動かないのか」を見つける練習が欠かせません。
- 問題演習では、showコマンドの出力から原因を特定できるかを意識して取り組みます。
CCNP ENARSI(300-410)とはどんな試験か
| 試験番号 | 300-410 ENARSI |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 受験言語 | 英語・日本語 |
| 受験料 | 46,860円(税込)(2026年11月時点。改定されることがあるため申込時にご確認ください) |
| 位置づけ | CCNP Enterpriseのコンセントレーション試験 |
出題分野と比重
| 分野 | 比重 | 主な内容 |
|---|---|---|
| レイヤー3技術 | 35% | OSPF・EIGRP・BGPの応用とトラブルシューティング、再配送、経路のフィルタリング(ディストリビュートリスト・プレフィックスリスト・ルートマップ)、ポリシーベースルーティング、VRF-Lite、BFD |
| VPN技術 | 20% | MPLSの基本、DMVPN(NHRP・IPsec) |
| インフラストラクチャのセキュリティ | 20% | AAA、ACL、uRPF、CoPP、IPv6のファーストホップセキュリティ |
| インフラストラクチャのサービス | 25% | デバイス管理、SNMP、syslog、DHCP、IP SLA、NetFlow、Catalyst Centerなどを使ったトラブルシューティング |

ENARSIの勉強方法:合格までの4ステップ
ステップ1:ENCORのルーティングを復習する
ENARSIはENCORのルーティング分野を前提にしています。OSPFのLSAの種類とエリア、EIGRPのメトリックとフィージブルサクセサー、BGPのネイバー確立とベストパス選択がすぐに説明できない場合は、まずここを復習しましょう。
ステップ2:分野ごとに仕組みを理解する
比重の大きいレイヤー3技術から着手します。特に再配送は、ループや最適でない経路が生まれる仕組みと、その防ぎ方(タグ付け、AD値の調整、フィルタリング)をセットで理解することが大切です。DMVPNはフェーズ1〜3の違いと、NHRPの役割を図に描いて説明できるようにしておきます。
ステップ3:仮想環境で「壊して直す」練習をする
ENARSIはトラブルシューティングの問題が多い試験です。CMLやEVE-NGなどの仮想環境で正しく動く構成を作ったあと、わざと設定を崩し、showコマンドやdebugで原因を突き止める練習をすると、本番での判断が速くなります。
- OSPF:エリアIDやネットワークタイプの不一致でネイバーが張れない状態を作り、原因を探す
- EIGRP:K値やAS番号の不一致、スタブ設定による経路の消失を確かめる
- BGP:ネクストホップに到達できない、ルートマップで経路が消えるなどの状態を確かめる
- 再配送:相互再配送でループが起きる状態を作り、タグで防ぐ

ステップ4:問題演習で弱点をつぶす
理解がひととおり進んだら、問題演習に移ります。1問ごとに次の点を確認すると、同じ論点で何度も間違えることがなくなります。
- なぜその選択肢が正解なのかを、自分の言葉で説明できるか
- 他の選択肢がなぜ誤りなのかを説明できるか
- showコマンドの出力が出てきた問題では、どの行が原因を示しているのかを指させるか
勉強時間の目安
| 状況 | 学習期間の目安 |
|---|---|
| ENCORに合格した直後で、ルーティングの実務経験がある | 1〜2か月程度 |
| ENCORに合格済みで、ルーティングの実務経験は少ない | 2〜3か月程度 |
| ENCORより先にENARSIを受ける | ENCORのルーティング範囲を含めて3〜4か月程度 |
ENARSIの勉強でよくある失敗
- 設定コマンドの暗記に偏る:ENARSIは「なぜ動かないか」を問う問題が多いため、設定を覚えるだけでは得点しにくい試験です。
- 再配送を後回しにする:理解に時間がかかる分野なので、早めに手をつけて仮想環境で確かめておきましょう。
- インフラストラクチャのサービスを軽く見る:比重は25%あります。SNMP、syslog、IP SLA、NetFlowなどは、何を確認するための機能かを整理しておきましょう。
問題演習にはWeb問題集も活用できます
Smart Innovationでは、ENARSIの出題範囲に沿ったオリジナルのCCNP ENARSI対策問題集をWeb形式で提供しています。解説付きで、パソコンでもスマートフォンでも演習できます。価格や収録内容などの最新情報は、公式ショップの商品ページでご確認ください。
よくある質問
ENARSIはENCORより難しいですか?
出題範囲はENCORより狭い一方で、ルーティングを深く問う問題やトラブルシューティングの問題が多く出ます。範囲の広さで苦労するのがENCOR、深さで苦労するのがENARSIと考えるとイメージしやすいでしょう。
ENCORとENARSIはどちらを先に受けるべきですか?
決まった順番はありませんが、ENARSIはENCORのルーティング分野を土台にしているため、ENCORを先に学ぶと効率的です。
日本語で受験できますか?
はい。ENARSIは英語と日本語で受験できます。
ENARSIに合格すると何が得られますか?
Cisco Certified Specialist – Enterprise Advanced Infrastructure Implementationに認定されます。ENCORにも合格すると、CCNP Enterpriseを取得できます。
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