企業の無線LANでは、たくさんのアクセスポイント(AP)を無線LANコントローラー(WLC)でまとめて管理するのが一般的です。CCNP ENCORでは、WLCとAPのつながり方、APのモード、ローミングの仕組みが問われます。
先に結論から
- 軽量AP(Lightweight AP)は、WLCとCAPWAPというトンネルでつながり、設定や管理をWLCに任せます。
- CAPWAPは、制御用にUDP 5246、データ用にUDP 5247を使います。
- APのモードには、ローカル(通常)、FlexConnect(拠点向け)、モニターなどがあります。
- ローミングには、同じWLC内のもの、WLC間のL2ローミング、L3ローミングがあります。
WLCと軽量APの関係

軽量APは単体では動かず、起動するとWLCを探してCAPWAPのトンネルを作ります。電波の送受信などリアルタイムの処理はAPが行い、認証や設定の管理はWLCが行います。この役割分担を「スプリットMAC」と呼びます。
| 制御(コントロール) | データ | |
|---|---|---|
| CAPWAPのポート | UDP 5246 | UDP 5247 |
| 暗号化 | DTLSで必ず暗号化 | 任意 |
APのモード
| モード | 動き |
|---|---|
| ローカル | 通常のモード。端末のデータはCAPWAPでWLCまで運ばれる |
| FlexConnect | 拠点向け。WLCとの通信が切れても動け、データをその場でスイッチに流せる |
| モニター | 端末にはサービスせず、電波の監視や不正APの検知だけを行う |
| スニファー | 電波をキャプチャして解析ツールに送る |
| ブリッジ | AP同士を無線でつなぐ(メッシュ) |
ローミングの種類

| 種類 | 状況 | 動き |
|---|---|---|
| WLC内のローミング | 同じWLCにつながるAP間を移動 | WLCの中で情報を切り替えるだけ |
| L2ローミング(WLC間) | 別のWLCに移るが、同じサブネット | 端末の情報が新しいWLCに移る |
| L3ローミング(WLC間) | 別のWLCに移り、サブネットも変わる | 元のWLC(アンカー)と新しいWLC(フォーリン)の間でトンネルを作り、IPアドレスを変えずに通信を続ける |
L3ローミングでは、端末のIPアドレスは変わらず、通信は元のWLCを経由して流れます。端末から見ると、移動しても同じネットワークにいるように動きます。
ENCORで問われやすいポイント
- CAPWAPのポート番号(5246と5247)と、どちらが暗号化必須か。
- FlexConnectの、WLCに頼らずに通信できる動き。
- L3ローミングでのアンカーWLCとフォーリンWLCの役割。
- 電波の強さ(RSSI)とSNRの考え方。値が大きいほど、またSNRが高いほど通信は安定します。
無線LANのセキュリティはWPA3の解説で、ENCOR全体の進め方はENCORの勉強法で紹介しています。
よくある質問
CAPWAPで使うポート番号を教えてください。
制御用がUDP 5246、データ用がUDP 5247です。
FlexConnectモードとは何ですか?
拠点のAP向けのモードで、WLCとの通信が切れても動作でき、端末のデータをその場のスイッチに流せます。
L3ローミングで端末のIPアドレスは変わりますか?
変わりません。アンカーWLCとフォーリンWLCの間のトンネルで通信を続けます。
