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IP SLAとは?トラッキングでデフォルトルートを切り替える設定例

2026 11/07
資格コラム
2026年11月7日
IP SLAとトラッキング

IP SLAは、ルーター自身がpingなどの通信を定期的に送り、相手に届いているか、遅れはどれくらいかを測る機能です。トラッキングと組み合わせると、「メインの回線の先に届かなくなったら、予備の回線に切り替える」といった動きを自動で行えます。CCNP ENARSIのインフラサービス分野で出題されます。

先に結論から

  • IP SLAは、ルーターが定期的に通信を試して、到達性や遅延を測る機能です。
  • トラッキング(track)と組み合わせると、測定結果に応じて経路を出し入れできます。
  • よくある使い方は、2つの回線のデフォルトルートの自動切り替えです。
  • UDPジッターなど一部の測定では、相手側にip sla responderの設定が必要です。
目次

IP SLAでできること

測定の種類測るもの
icmp-echopingで届くかどうか、往復の時間
udp-jitter遅延やジッター(揺らぎ)、パケットの損失。音声品質の確認に使う
httpWebサーバーの応答時間
dns名前解決にかかる時間

デフォルトルートを自動で切り替える例

IP SLAとトラッキングでデフォルトルートを切り替える構成

メイン回線(ネクストホップ203.0.113.1)と予備回線(198.51.100.1)がある構成で、メイン回線の先の8.8.8.8にpingが届かなくなったら、予備回線に切り替える例です。

ip sla 1
 icmp-echo 8.8.8.8 source-interface GigabitEthernet0/0
 frequency 10
ip sla schedule 1 life forever start-time now
!
track 1 ip sla 1 reachability
!
ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 203.0.113.1 track 1
ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 198.51.100.1 10
  1. IP SLAで、メイン回線側のインターフェースから8.8.8.8へ10秒ごとにpingを送ります。
  2. ip sla scheduleで測定を開始します(これがないと動きません)。
  3. トラッキングで、pingが届いているかどうかを見張ります。
  4. メインのデフォルトルートにtrackを付けます。届かなくなると、このルートは経路表から消えます。
  5. 予備のデフォルトルートは、AD値を10にしてふだんは使われないようにしておきます(フローティングスタティックルート)。

確認に使うコマンド

IP SLAの確認コマンド
  • show ip sla statistics:測定の結果(成功・失敗、往復時間)を確認する
  • show track:トラッキングの状態(Up/Down)を確認する
  • show ip route static:どちらのデフォルトルートが使われているかを確認する

試験で問われやすいポイント

  • ip sla scheduleを設定し忘れると、測定が始まらず、トラッキングはずっとDownのままになります。
  • 送信元のインターフェースを指定しないと、予備回線側からpingが出てしまい、メイン回線が切れても検知できないことがあります。
  • 予備のルートのAD値は、メインのルート(スタティックは1)より大きくする必要があります。

トラッキングは、HSRPの優先度の切り替えやPBRとも組み合わせて使われます。

公式ショップでENARSI対策問題集を見る

よくある質問

IP SLAを設定したのに測定が始まりません。

ip sla scheduleの設定を確認してください。スケジュールを設定しないと測定は始まりません。

ip sla responderはどんなときに必要ですか?

udp-jitterなど、相手側で応答の処理が必要な測定を行うときに、相手のルーターに設定します。icmp-echoでは不要です。

予備のデフォルトルートのAD値はいくつにすればよいですか?

メインのスタティックルート(AD値1)より大きければ動きます。例では10にしています。

資格コラム
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この記事を書いた人

Smart Innovation編集部のアバター Smart Innovation編集部 IT資格対策Web問題集 編集部

IT資格対策Web問題集(CCNA・CCNP・AWS認定)を企画・制作するSmart Innovation株式会社の編集部です。資格の勉強方法や試験の仕組み、ネットワーク技術の解説を、受験する方の目線でお届けしています。
記事の監修は当社代表が行っています。代表は大手ベンダーのネットワークエンジニアとして、官公庁・医療・金融・交通・大手クラウド事業者などの大規模ネットワークの設計・構築に携わり、これまでに200名以上のCCNA合格者、20名以上のCCNP合格者の学習を支援してきました。保有資格:ネットワークスペシャリスト、CCNP Enterprise、CCNP Routing and Switching、AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト。

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