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OSPFの経路集約|area rangeとsummary-addressの違いと設定例

2026 11/07
資格コラム
2026年11月7日
OSPFの経路集約

経路集約は、複数のネットワークを1つにまとめて広告し、経路表を小さくする技術です。OSPFでは、集約できる場所が決まっているのが特徴です。CCNPのENCOR・ENARSIのどちらでも問われるので、2つのコマンドの違いを押さえておきましょう。

先に結論から

  • OSPFで集約できるのは、ABRとASBRだけです。
  • ABRでエリアの経路をまとめるときはarea rangeを使います。
  • ASBRで外部から再配送した経路をまとめるときはsummary-addressを使います。
  • 集約すると、ループを防ぐためにNull0宛ての経路が自動で作られます。
目次

OSPFで集約できる場所

OSPFで集約できる場所:ABRのarea rangeとASBRのsummary-address

OSPFでは、同じエリアの中のルーターは同じ情報(LSA)を持っている必要があります。そのため、エリアの中では集約できません。集約できるのは、エリアの境目にいるABRと、外部の経路を取り込むASBRです。

area rangesummary-address
設定するルーターABRASBR
まとめる経路エリア内の経路(他エリアへ広告するもの)再配送した外部の経路
関係するLSAタイプ3タイプ5(NSSAではタイプ7)

設定例

ABRでの集約(area range)

エリア1の10.1.0.0/24〜10.1.3.0/24を、10.1.0.0/22にまとめて、ほかのエリアへ広告する例です。

router ospf 1
 area 1 range 10.1.0.0 255.255.252.0

ASBRでの集約(summary-address)

再配送した172.16.0.0/24〜172.16.255.0/24を、172.16.0.0/16にまとめて広告する例です。

router ospf 1
 redistribute eigrp 100 subnets
 summary-address 172.16.0.0 255.255.0.0

Null0の経路が作られる理由

集約するとNull0宛ての経路が作られる理由

集約すると、集約したルーターの経路表に「10.1.0.0/22 は Null0 へ」という経路が自動で追加されます。これは、集約の範囲に含まれるけれど実際には存在しないネットワーク宛てのパケットを捨てるためです。この経路がないと、パケットがデフォルトルートなどに従って行ったり来たりし、ループになることがあります。たとえば10.1.3.0/24が使われなくなった場合、10.1.3.5宛てのパケットはNull0の経路に当たって捨てられます。

確認に使うコマンド

  • show ip ospf:設定した集約の範囲を確認する
  • show ip route ospf:集約した経路が届いているか(ほかのルーター)を確認する
  • show ip ospf database summary:タイプ3のLSAとして集約経路が広告されているかを確認する

試験で問われやすいポイント

  • エリアの中のルーター(ABRでもASBRでもない)では集約できない。
  • area rangeにnot-advertiseを付けると、その範囲の経路をほかのエリアに広告しなくなる(フィルタとして使える)。
  • 集約の範囲に含まれる経路が1つもなくなると、集約経路も広告されなくなる。

LSAの種類はOSPFのLSAタイプ、再配送は再配送の仕組みで解説しています。

公式ショップでENARSI対策問題集を見る

よくある質問

OSPFでエリアの中のルーターが経路を集約できますか?

できません。OSPFで集約できるのは、ABRとASBRだけです。

area rangeとsummary-addressの違いは何ですか?

area rangeはABRでエリアの経路をまとめるコマンド、summary-addressはASBRで再配送した外部の経路をまとめるコマンドです。

集約するとNull0の経路ができるのはなぜですか?

集約の範囲に含まれるが実在しないネットワーク宛てのパケットを捨てて、ルーティングループを防ぐためです。

資格コラム
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この記事を書いた人

Smart Innovation編集部のアバター Smart Innovation編集部 IT資格対策Web問題集 編集部

IT資格対策Web問題集(CCNA・CCNP・AWS認定)を企画・制作するSmart Innovation株式会社の編集部です。資格の勉強方法や試験の仕組み、ネットワーク技術の解説を、受験する方の目線でお届けしています。
記事の監修は当社代表が行っています。代表は大手ベンダーのネットワークエンジニアとして、官公庁・医療・金融・交通・大手クラウド事業者などの大規模ネットワークの設計・構築に携わり、これまでに200名以上のCCNA合格者、20名以上のCCNP合格者の学習を支援してきました。保有資格:ネットワークスペシャリスト、CCNP Enterprise、CCNP Routing and Switching、AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト。

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