EtherChannelは、スイッチ同士をつなぐ複数のケーブルを、1本の太いリンクとして扱う技術です。帯域が増え、1本が切れても通信が続きます。STPからも1本のリンクとして見えるので、ポートがブロックされません。CCNP ENCORでは、モードの組み合わせがよく問われます。
先に結論から
- EtherChannelを組む方法は、LACP(標準)、PAgP(シスコ独自)、on(交渉なし)の3つです。
- LACPはactiveとpassive、PAgPはdesirableとautoのモードがあり、少なくとも片方が積極側でないとチャネルは組めません。
- まとめるポートは、速度・デュプレックス・アクセス/トランクの設定・許可するVLANがそろっている必要があります。
- 確認は
show etherchannel summaryで行います。
LACPとPAgPの違い
| LACP | PAgP | on | |
|---|---|---|---|
| 種類 | 標準(IEEE 802.3ad) | シスコ独自 | 交渉しない |
| 積極的に誘うモード | active | desirable | — |
| 誘われたら応じるモード | passive | auto | — |
| 他社製品との接続 | できる | できない | できる(両側をonにする) |
チャネルが組めるモードの組み合わせ

| 自分 | 相手 | 結果 |
|---|---|---|
| active | active | 組める |
| active | passive | 組める |
| passive | passive | 組めない |
| desirable | desirable | 組める |
| desirable | auto | 組める |
| auto | auto | 組めない |
| on | on | 組める |
| on | active/desirable | 組めない |
passive同士、auto同士は、どちらも相手からの誘いを待つだけなので、チャネルが組めません。onは交渉をしないので、相手もonでなければなりません。
EtherChannelを組むための条件
- 速度とデュプレックスがそろっている
- アクセスポートかトランクポートかがそろっている
- アクセスポートならVLAN、トランクポートなら許可するVLANとネイティブVLANがそろっている
- まとめられるのは、同時に動くリンクで最大8本
条件がそろっていないポートは、チャネルに参加できず「suspended(一時停止)」になります。
設定例
interface range GigabitEthernet1/0/1 - 2
switchport mode trunk
channel-group 1 mode active
!
interface Port-channel1
switchport mode trunk
相手のスイッチでも同じように設定します(モードはactiveかpassive)。トランクの設定などは、Port-channelのインターフェースで行うと、まとめたポートにも反映されます。
確認とロードバランス

show etherchannel summary:チャネルの状態を一覧で確認する。SUは「レイヤー2で使用中」、ポートのPは「チャネルに参加中」、sは「一時停止」show etherchannel load-balance:通信を振り分ける方式を確認する
EtherChannelは、通信ごとに使うリンクを決めます。1つの通信が複数のリンクに分かれるわけではないので、振り分け方式(送信元・宛先のMACアドレスやIPアドレスなど)によっては、特定のリンクに偏ることがあります。方式はport-channel load-balance src-dst-ipのように変更できます。
STPとの関係は、STP・RSTP・MSTの違いも参考にしてください。
よくある質問
LACPのpassive同士でEtherChannelは組めますか?
組めません。どちらも相手からの誘いを待つだけなので、少なくとも片方をactiveにする必要があります。
EtherChannelにまとめられるリンクは何本ですか?
同時に通信に使えるのは最大8本です。
ポートがsuspendedになるのはなぜですか?
速度やVLANなどの設定が、ほかのポートとそろっていないためです。設定をそろえると参加できます。
