CCNPは、設定やshowコマンドの出力を読ませる問題が多い試験です。テキストを読むだけでなく、実際にコマンドを打って動きを確かめると、理解が一段深まります。この記事では、自宅で使える演習環境を比べ、目的に合った選び方を紹介します。
先に結論から
- CCNPの演習には、シスコ公式の「CML」か、無料で使える「EVE-NG」がよく使われます。
- CMLには無料版(CML-Free)があり、同時に5台までの機器を動かせます。
- Packet Tracerは手軽ですが、CCNPの範囲には対応していない機能が多くあります。
- 演習は「試験に出る構成を小さく作り、壊して直す」のが効果的です。
主な演習環境の比較

| CML(CML-Free) | EVE-NG(Community版) | Packet Tracer | |
|---|---|---|---|
| 提供元 | シスコ | EVE-NG社 | シスコ |
| 費用 | 無料版あり(有料版もある) | 無料版あり(有料版もある) | 無料 |
| 機器のイメージ | シスコ提供のイメージが付属 | 自分で用意する必要がある | ソフトに組み込み済み |
| CCNPの範囲への対応 | 広く対応 | 用意したイメージ次第で広く対応 | 対応していない機能が多い |
| 向いている人 | 公式の環境で手軽に始めたい人 | 大きな構成や他社製品も試したい人 | CCNAの復習をしたい人 |
CML-Freeの特徴
CML(Cisco Modeling Labs)は、シスコ公式のネットワーク演習ソフトです。無料版のCML-Freeは、ライセンスの購入なしで使え、期限もありません。
- 同時に起動できる機器は5台までです(スイッチの一部や外部接続用の部品は数に入りません)。
- 付属のイメージには、ルーターとして使えるIOLや、スイッチとして使えるIOL-L2などが含まれます。
- ダウンロードにはシスコのアカウントが必要です。
- パソコンにVMware(仮想化ソフト)を入れて動かすか、専用のサーバーに直接インストールします。
5台あれば、OSPFのエリア構成、BGPの基本、再配送、HSRPなど、CCNPで問われる構成の多くを試せます。
EVE-NGの特徴
EVE-NGは、さまざまなメーカーのネットワーク機器を仮想で動かせる演習ソフトです。無料のCommunity版でも台数の制限がゆるく、大きめの構成を作れます。ただし、機器のイメージは自分で正規に用意する必要があります。準備に手間がかかる分、自由度が高い環境です。
Packet Tracerはどこまで使えるか
Packet TracerはCCNAの学習では定番ですが、CCNPの範囲では足りない場面が増えます。たとえばDMVPNや、BGPの細かい設定など、対応していない機能があります。CCNAの内容を復習するときに使い、CCNPの演習はCMLかEVE-NGに移るのがおすすめです。
演習の進め方

- 小さく作る:試験に出る構成を、3〜5台で再現します。
- 動かす:設定を入れて、showコマンドで状態を確認します。
- 壊す:わざと設定を間違えたり、インターフェースを落としたりします。
- 直す:showコマンドの出力から原因を探して、元に戻します。
ENARSIはトラブルシューティングの問題が多いので、特に「壊して直す」練習が効きます。たとえばOSPFのネイバーが張れない原因を1つずつ再現してみると、出力の読み方が身につきます。
ただし、演習環境づくりに時間をかけすぎないよう注意しましょう。試験対策の中心は問題演習で、実機は「問題で分からなかった動きを確かめる場所」と考えると効率よく進みます。
よくある質問
CCNPの合格に実機演習は必須ですか?
必須ではありませんが、設定や出力を読む問題の理解が深まるので、時間があれば取り入れるのがおすすめです。
CML-Freeは何台まで使えますか?
同時に起動できる機器は5台までです。スイッチの一部や外部接続用の部品は台数に含まれません。
Packet TracerでCCNPの勉強はできますか?
一部はできますが、DMVPNなど対応していない機能が多いため、CCNPの演習にはCMLやEVE-NGが向いています。
